■お客様の気持ちを勝てるラインに
乗せてからお客様が満足する提案に入る!
■金額の規模の拡大を競争するライバルに対して、
私どもの提案は借入金も少ない、
収入も少ない、
建物の規模も小さい、
賃貸数も少なくしたものです。
といっても数億円の商談になります。
私は、奥さんやお子さんを味方につける作戦を展開しました。
ご家族の「暮し方の提案」をポイントとしたのです。
この提案では、最初は小さい自宅が最後には二倍の広さになります。
自宅部分を広く、
日当たり良く、
庭を広く、
と拡大していくと、多額の借入金を返済するための
賃貸部分を最大にとる提案が成り立たなくなります。
ライバルの提案の長所が崩れてきてしまうことになります。
Yさんご一家の自宅への要望が強ければ、
こちらに有利となるわけです。
お金がある人、
お金のある生活をした人、
資産のある人が「ライフスタイル」を考え出したら、
やはりそれなりのハイクラスのライフスタイルを求めてしまうものです。
どうしても、高額商品を求めてしまうに違いありません。
いくら相続税のためとはいえ、
一気に生活のレベルを落とすことはできないでしょう。
ですから、「ライフスタイル」の話しをします。
「何のための人生か」の話しをします。
そして、「暮らし方」を提案します。
「老後の考え方」を提案します。
お客様の立場で、こんな生活がしたい、
こんな人生を送りたい、ということを考えて提案するのです。
まずは、「何のために資産を守るのか」
「何のために不動産を残すのか」
「何のための人生か」から入ります。
■お客様を落とす提案のセリフでは、
Yさんにどのように提案していったかを披露してみましょう。
「相続税対策は必要でも、そのために自分の生活を犠牲にして
マンションの一室に住み、庭もない生活で我慢するのは何のための人生でしょう」
「自ら快適な生活をして、尚かつ相続時に解決策が見つけ出せるプランが、ベストな提案です」
「ここまでは相続税を支払います」と考えると大変楽になります。
「背伸びしたマンション計画ですと、今後の住宅市場の状態によっては
家賃を値上げできない状況になったり、
空家がでたりすると、
莫大な借金が残り、
相続税を心配するどころではなくなりますよ」
「賃貸住宅が永遠に安定しているとは限りません。
そういうことを前提として考えたほうが良いと思います」
「賃貸住宅がだぶつく時代も来ないとは限りません」
「どんな時代になっても、競争力のある商品を作っておくことが安全です」
「あまり欲をかくのはやめましょう」
「広い部屋が安く提供できれば空家にはならないはずです」
「賃貸住宅を借りる人でクルマを持っていない人を探すのは大変です」
「クルマを持っていない所帯は見当たりません。
賃貸住宅全戸に駐車スペースを確保したほうがいいでしょう」
「建物を四棟に分割する提案であれば、
経済環境が激変しても土地と建物をセットで分割して売ることが可能です」