■お客様の奥様を落とすには「夢を実現できるトーク」だ！■夢の実現には際限なく欲望を拡大する高級住宅地で有名な成城にお住まいのお医者様Ｌさんが、奥様とお揃いで私どものモデルハウスにご来場されました。土地は売るほどお持ちで、大きな建物を建てたいというご希望です。間違いなく高額になる商談です。一般的に医者という職業の方は、家柄の良い人が多く高額顧客の対象です。ただし、医者の顧客タイプは、仏様みたいに優しいか、非常に厳しいかの両極端に分かれます。 また、どちらにせよ、お医者様の奥様というのは、夢を話し出すと無限に拡大していく方が、多いというのも特徴です。それだけ普段からご主人が奥様に、優しくしていらっしゃるのでしょう。ですから、お医者様の奥様は、人柄が良く、人当たりもいいのですが、高額商品の購入に関しては、欲望を制御することはしません。お金持ちは、「望みが適うなら際限なく望みは大きくしたい」と考えるようです。
医者に限らず、奥様がこのようなタイプの場合は、こういった高額商談に勝つためのポイントは「女性心理」にあります。予想通りＬさんは、数社の住宅会社を選んで検討を始めました。商品を検討し、営業担当者を見極めているようです。Ｌさんに選ばれる営業担当者になる為には「私はお客様の夢を実現できます」を、Ｌさんと奥様に伝えなくてはなりません。高額顧客の希望というのは優しいように聞こえますが、実は「このように夢を実現したい」という要求はとても頑強です。望みのものができないと納得しません。時には営業担当者が、「このようにはできません」「構造的に無理です」と説明することがありますが、それをニコニコして聞いていても、心の中では納得していないのです。■夢を全部しゃべり出す気持ちの良さいわゆる地位の高い職業の方の契約のポイントは奥様の際限ない望みを、どこでどうコントロールするかが契約を左右します。そこで、最初の接客で、際限ない夢を全部しゃべり出していただき、「頼みたい会社」に選ばれるようにしてから、夢を整理していただく作戦に出ました。
「そこのところはこのように考えては・・・いかがですか」「ここのところはこのようにできます」と肯定する表現を使います。そうすることによって、お客様の夢はどんどん広がっていきます。 また、いくつものパターンから選ぶという場合は、好きなものをお客様自身に選んでいただくようにすると、お客様は「考えていた思い」が実現できると感じます。「寝室にもトップライトを」「素適ですね」奥様が夢を話しているときは、口を挟んではいけません。「ふむふむ」「なるほど」と相づちを打ち、自分の夢が実現される喜びを感じていただくのです。 ときどき、「それならこうすると、もっとよくなりますよ」と、夢のお手伝いもします。
そしてさらに奥様が「もっと詳しい話しを聞きたい」と思えば次のステップにすすみます。ここまでくれば、お客様を契約のラインに乗せるアプローチは成功です。「先生の書斎はどのくらいの広さを」「蔵書は何冊ぐらい」「キッチンは対面式で、先生も料理に参加できるように」「キッチンに続けて奥様のスペースを設けてはいかがですか」「このようにすると使いやすいのではないでしょうか」「奥様のそのような考えは面白いですね」
■普通は、この流れで、決まりです。■ところが、母親が出てきて口をはさむ、弁護士が相談に乗る、こんな手強い相手が現れても、契約できる覚悟で臨む。
