■競合商談は顧客に気に入られるだけでは契約ができない。競合商談はゲーム感覚では契約できない。全人格をかけて勝負する気迫で初めて契約できる。競合商談は顧客以外にもう一人敵がいることを忘れてはいけない。契約商談は「仁義なき戦い」と覚悟して勝負に臨む。契約商談はゲーム機の前で100円をいれて勝負を楽しむのと違う。商談に勝つか、負けるかは人生、家族の幸せ、営業という職業の未来、現在のポジション、収入というすべてが一つの契約に賭けられている。このような覚悟で商談に臨めば顧客の一挙手一投足に敏感になる。
営業担当者の全人生をかけて商談するといってよい。競合商談は勝たなければ何も残らない。管理顧客と商談をして契約か延びるのとは訳が違う。競合商談の敗戦は次のチャンがないに等しい。クルマの営業でも数年先、住宅では数十年先。目の前にいる顧客との商談チャンスで契約できなければ二度目のチャンスはない。住宅営業では30年50先には営業をやっていないでしょう。「会社に相談をすればもう少し値引きできるかもしれない」と、迷いながら、見積書を出したのではとても顧客の信用を得ることはできない
。顧客に見せる顔は笑顔でも頭の中は集中している状態をつくる。■ ここで野球を例に出して恐縮だが、ヤンキースのイチロー選手の打席を見ていると感じるものがある。ゲームとして打席に立つか、命をかけて打席に立つか。顔すれすれにくる剛速球を平然としてよける。何もなかったような顔をして次の球に備えて構える。大リーグを見ていると少なくても笑顔をしてプレーをしている選手はいない。照れ笑いの選手が見あらないと言うことである。命をかけて打席に立つ決意があるからこの真剣な表情になる。大げさにいえば、大怪我も恐れない気迫がないとできない。一球に人生をかけて立ち向かう。だから、真剣勝負をする野球選手から人格が伺い知れるのではないか。営業担当者も契約商談で顧客の前に立つときは、大リーグの打者の同じようにプロの心構えで立とうではありませんか。